風俗店では、女性と密室で性的行為を行うため、自制することができずにトラブルや犯罪行為に発展してしまうケースもあります。風俗トラブルでは、高額な示談金を請求されたり、警察に通報されたりと、そのまま放置できない問題にまでなり得ます。
しかし、風俗トラブルはあまり人には知られたくない内容でもあるので、一人で悩んでいる方も多いことでしょう。
風俗トラブルを起こしてしまった(巻き込まれてしまった)方は、弁護士に相談してしかるべき対応をアドバイスしてもらうことをおすすめします。
今回は、風俗トラブルでの弁護士の役割や依頼した場合のメリット、費用などについてご説明します。
風俗トラブルで弁護士によくある相談
まず、風俗トラブルとして弁護士によくある相談内容をご紹介します。
風俗店のルールに反していたかどうか
お店に違反行為が見つかってトラブルが始まることが多いです。「本番行為」や「盗撮」などはほとんどの風俗店で禁止されていますが、女性従業員と2人だけの空間では「ちょっとくらいならバレないだろう」と、禁止行為に及んでしまう人もいます。
違反行為をきっかけに、後述する示談金トラブルや、場合によっては犯罪行為に該当することも考えられます。
高額な示談金を請求されている
風俗店とトラブルになった時に多いものが、店側から高額な示談金を請求されるケースです。違反行為などの少しでも自分に非がある状況だと、明らかに高すぎる示談金でも応じてしまう方も出てきてしまいます。
示談金の請求が正当なのか?金額は妥当なのか?は、状況によりますので、店側の要求が正しいとは限りません。まずは弁護士に状況を説明して、適切な判断をするようにしましょう。
場合によっては、店側が脅して示談金を請求するケースもあります。その場合、店側の脅迫・恐喝行為として犯罪被害を受けている可能性も考えられます。
言いがかりを付けられている
中には、悪質な風俗店から「本番強要をされた」「女性従業員が妊娠した」などと、全く身に覚えがない言いがかりを付けられてトラブルになっているケースもあります。
結果的に上記のように高額な示談金を請求されることとなりますが、知人に相談しにくい内容でもあるため、泣き寝入りして示談に応じてしまう方もいます。
犯罪行為をしてしまった
一方、男性客自らが犯罪行為を起こしてしまいトラブルになっているケースも少なくありません。男性客と女性従業員が密室の環境で性的サービスを受けるため、自制することができずに犯罪に手を染めてしまうのです。
《風俗店で起こり得る犯罪行為》
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風俗店で起こり得る犯罪行為には上記のものがあります。サービス以上の性行為の強要は強制わいせつ罪や強制性交等罪になり得ますし、盗撮行為も犯罪です。
相手が18歳未満児童買春と知りながら性行為等を受ければ、たとえ風俗店での行為でも利用者も罰則を受ける可能性があります。
風俗トラブルで弁護士に相談や依頼をするメリット
上記のような風俗トラブルに巻き込まれた(起こした)場合、弁護士に相談や依頼することで解決に近づくことができます。
こちらでは、風俗トラブルで弁護士に相談や依頼をするメリットについてご紹介します。なお、相談だけなら無料で受けてくれる弁護士も多くいますので、まずは相談するだけでもおすすめします。
最適な対処法をアドバイスしてもらえる
風俗トラブルでは、不当に示談金を請求されたり、反対に自分が犯罪行為をしていたりと、様々な状況に分かれます。
弁護士に現在の状況を説明することで、その時々に応じた最適な方法をアドバイスしてくれます。
また、依頼することで示談交渉の代理や刑事事件での弁護活動など、具体的解決に向けた行動も取ってくれます。
家族に知られずに解決を目指せる
風俗トラブルでは、家族や知人に知られずに穏便に解決したいと考えている方が多いでしょう。
しかし、トラブルを放置して刑事事件にまで発展してしまえば、ご家族にまで情報が行きわたることも考えられます。
迅速に穏便に解決することで、ご家族や知人などにトラブルを知られずに済ませられる可能性も高くなるでしょう。
適正な示談交渉ができる
風俗トラブルでは、法外な示談金を請求されることも少なくありません。弁護士に相談することで、適正な示談金の額を教えてくれます。
上でもお伝えしましたが、当事者同士での示談だけでは解決しない場合には弁護士に交渉の代理人になってもらうことも可能です。示談交渉の経験と知識も豊富であるため、損なく適正な交渉を行うことができます。
風俗トラブルで弁護士に依頼した場合の弁護士費用相場と選び方
最後に、風俗トラブルで弁護士に依頼した場合の弁護士費用と選ぶ時のポイントについてご説明します。
風俗トラブルでの弁護士費用の相場
内容 | 示談交渉のみ | 刑事弁護 |
相談料 | 無料/1時間5,000円程度 | 左に同じ |
着手金 | 10~30万円 | 20~50万円程度 |
報酬金 | 30万円程度 | 20~50万円程度 |
その他 | 交通費や日当など | 左に同じ |
合計 | 50万円前後 | 50~100万円程度 |
風俗トラブルで弁護士に依頼した場合の弁護士費用はおおよそ上の通りになります。風俗店と示談で揉めている段階とすでに刑事事件に発展しているケースの2パターンが考えられますが、それぞれ費用も変わってきます。
あくまでも目安で、実際には弁護士事務所によって費用も料金体系も変わってきますので、しっかり確認するようにしましょう。また、事件の状況によっても金額が左右されます。
以下では、料金の内容について簡単に補足します。
相談料
相談料は弁護士に相談する時にかかる費用です。多くの弁護士事務所では無料相談が可能となっていますが、相談料がかかる弁護士事務所もありますので、相談前に確認しておきましょう。
有料の場合、1時間あたり5,000円が相場です。
着手金
着手金は弁護士に依頼する時に発生する費用で、弁護士活動の結果に左右されずに支払う費用となります。
風俗トラブルでは、10~30万円程度が着手金の相場ですが、刑事事件に発展している場合、着手金も高くなる傾向にあります。
報酬金
報酬金は、弁護士への依頼によって示談が成立したり、刑事事件で不起訴を獲得できた場合など、依頼時に決めた成功条件を満たした時に追加で支払う費用です。
示談交渉での報酬金は30万円が相場ですが、刑事事件では50万円近くにまで報酬金が上がる場合があります。
その他
弁護士事務所によっては、上記の費用以外に実際にかかった費用が実費として請求される場合があります。例えば、弁護士が移動に要した交通費や日当(1日5万円が相場)などです。
こちらは、弁護士事務所によって有・無が分かれますので、依頼前にはきちんと確認しておきましょう。
風俗トラブルで弁護士を探す場合の注意点
風俗トラブルで弁護士に相談や依頼をする場合には、以下のポイントに気を付けて探すようにしましょう。
風俗トラブルに対応している弁護士は少ない
まず、先にお伝えすると、風俗トラブルを扱っている弁護士は少なく、経験があまりない弁護士も多くいます。経験不足の弁護士に依頼してしまうと、思った結果を得られないこともあり得ますので、風俗トラブルの経験がある弁護士を中心に探すようにしましょう。
このようにインターネットで『風俗トラブル 弁護士』などと検索すれば、いくつかの弁護士事務所がヒットしてきますので、その中からお近くの弁護士事務所に絞っていきましょう。
主に刑事事件を得意とする弁護士を探す
どうしても風俗トラブルを扱っている弁護士事務所が見つかりそうにない場合、刑事事件と得意とする弁護士が近い分野で対応可能な場合が考えられます。
刑事事件に力を入れている弁護士であれば数も多いので、探しやすさも増してくることでしょう。
料金体系をしっかり確認して納得する
弁護士費用については上記でもご説明しましたが、実際には弁護士事務所やトラブル内容によって変わってきます。
依頼前には必ず詳しく確認し、料金に納得できた上で依頼を決定するようにしましょう。
弁護士費用は決して安くはありませんが、トラブルを放置するのか?費用はかけても問題は今のうちに取り除いておくのか?を決めてください。
なお、相談だけなら費用もかからないことが多いので、実際に相談しながら決めていくことをおすすめします。相談したからと言って、絶対に依頼する必要はありませんので、ご安心ください(それでも依頼を強要するような弁護士がいれば弁護士会に報告しましょう)。
まとめ
風俗トラブルは予期せぬ時に起こることがあります。なかなか人には話せない内容なので、一人で抱え込んで泣き寝入りして示談に応じたり、そのまま刑事事件に発展するようなこともあります。
風俗トラブルと扱う弁護士であれば、しっかり相談に乗ってくれ、適切なアドバイスをすることができます。無料相談ができる弁護士事務所も多くありますので、まずは相談されることから検討してみてください。