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刑事事件において弁護士は被疑者の唯一の味方

逮捕され、拘留されると、警察や検察からの厳しい追及がなされます。このとき取調室には被疑者がたった一人。毎日精神的に追い込まれるような状況に立たされるケースも少なくありません。つまり、逮捕された被疑者は、弁護士をつけない場合はほとんどのケースで孤独な戦いを強いられます。

緊張状態のなか連日の追及につい『自分がやったかも』と口にしてしまったり、やってもいない余罪の存在を匂わせると罪もどんどん重くなる可能性が高くなってしまいます。そんな状況のなかで唯一、被疑者の味方になれるのが弁護士なのです。

  1. ▶︎刑事事件に強い弁護士の選び方
  2. ▶︎刑事事件に強い弁護士はどう選ぶ?
  3. ▶︎刑事事件を解決を弁護士に無料相談する4つの方法

【刑事事件】失敗しない弁護士の選び方と依頼前のチェックポイント

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あなた自身や身近な方が刑事事件を起こしてしまった時、弁護士に相談・依頼することで今の状況を好転させる方法を見出すことができます。

弁護士といってもそれぞれ実力が違いますので、弁護士の選び方次第で得られる結果も変わってくると言えるでしょう。

しかし、2017年の段階で弁護士の数は4万人近くいます(日弁連より)。

初めて弁護士に相談・依頼するという方も多いことでしょうから、どの弁護士に依頼すれば良いのか困ってしまいますね。

今回は、刑事事件を起こしてしまった時の失敗しない弁護士の選び方や相談・依頼時のポイントについてまとめていきたいと思います。

ぜひ参考にしていただき、最適な弁護士を見つけるきっかけにしていただければ嬉しく思います。

 

目次

刑事事件で呼ぶことができる弁護士の種類

弁護士 イメージ3

弁護士の選び方の話に入っていく前に、刑事事件では制度を利用して3種類の弁護士を呼ぶことができるようになります。

まずは、刑事事件で呼ぶことができる弁護士の種類とメリット・デメリットをお伝えしてきますので、個別の弁護士を選ぶ前に、弁護士の種類からご自身に合ったものを選んで決めていきましょう。

私選弁護人|自分で弁護士を選んで依頼する

私選弁護人とは、その名の通り自分で弁護士を選んで依頼を受けた弁護士のことです。

依頼をすれば当然弁護士費用はかかってくるのですが、ご自身で「この弁護士なら任せられそう!」と思った弁護士に絞れますし、依頼するタイミングや依頼内容なども自由に選ぶことができます。

私選弁護人のメリット

  • 自分で弁護士を選べる
  • いつでも弁護士を呼べる
  • 依頼内容を選べる
  • 相談料無料の弁護士も多い

私選弁護人のメリットは、やはり自分で弁護士が選べることです。残りの2種類の弁護士は選任されてきますので依頼者が選ぶことはできません。弁護士といっても、実力や事件解決にかける熱量も違いますので、自分の目で確かめて依頼できるということは大きいのではないでしょうか。

また、依頼のタイミングや依頼内容も自由です。たとえば、「逮捕前に被害者に示談して謝罪してほしい」という逮捕前の依頼も可能ですし、逮捕後に不起訴に向けてしっかり弁護活動をしてもらうことも可能です。

依頼すれば弁護士費用はかかりますが、相談自体は無料で受けてくれる弁護士も増えてきていますので、まずは相談から始めてみても良いでしょう。

私選弁護人のデメリット

  • 弁護士費用がかかる
  • 弁護士を自分で探す必要がある

私選弁護人に依頼すれば弁護士費用はかかります。これはしょうがないですがデメリットですね。後述しますが、刑事事件の弁護士費用は数十万円する高額なものです。どうしても弁護士費用が出せないという方は、国選弁護人も検討してみてください。

また、本記事で弁護士の選び方をご説明しますが、自分で弁護士を探す必要があるので面倒に感じられる方はいるかもしれませんね。ただ、刑事事件における弁護士の役割は非常に重要ですので、他の人に選んでもらうのではなく、ご自身で納得した形で選んだ方が後悔も少ないでしょう。

当番弁護士|1度だけ無料で接見してくれる弁護士

当番弁護士制度は、逮捕後に1度だけ無料で弁護士から接見(面会)をしてもらえる制度となります。

逮捕後限定ですが、通常なら1~3万円ほどする接見費用が無料になるのは大変ありがたいでしょう。すでに身近な方が逮捕されているという方は、ぜひ積極的に利用していってください。

当番弁護士のメリット

  • 1度だけ無料で接見をしてくれる
  • そのまま依頼することもできる

上記でもお伝えしたように、当番弁護士は1度だけ無料で接見してもらうことができます。通常であれば接見費用は1~3万円しますので、それが無料になるということです。

また、接見してもらった結果、その弁護士が頼りになりそうであればそのまま依頼をすることも可能です。接見以外の依頼をする場合には費用がかかります。

当番弁護士のデメリット

  • 逮捕後しか呼べない
  • 弁護士は選べない
  • 接見以外の依頼をすれば弁護士費用がかかる

当番弁護士のデメリットはまず、逮捕後にしか呼べないということです。刑事事件といっても逮捕されない在宅事件もありますし、逮捕前からできる対策はあります。その場合は私選弁護人に依頼するしかありません。

また、選任される弁護士は弁護士会によって選ばれますので、依頼者が自分で選ぶことができず、どのような弁護士に当たるかわ分かりません。経験が浅い若い弁護士が刑事事件の経験のために派遣されてくるかもしれませんし、依頼が少なくなってきている年配の弁護士が担当になるかもしれません。こればかりは当番弁護士が呼ばれないことには分からないのです。

さらに、上記でも触れたように接見以外の弁護活動を依頼する場合には私選弁護人と同じように弁護士費用がかかってきます。どのような弁護士になるかも分かりませんので、接見以外の弁護活動もお願いしたい場合は、最初から私選弁護人をしっかり選んでおいた方が良い弁護士に任せられる可能性が高いかと思います。

国選弁護人|国の費用負担で派遣される弁護士

国選弁護人制度は、国の費用負担で弁護士が選任される制度です。刑事事件での弁護士費用は数十万円で、高ければ100万円を超える場合もありますので、この費用負担はかなり大きいですね。

ただし、国選弁護人は勾留後にしか呼ぶことができず、刑事事件での対応としては遅いと言えます。初動が遅かったことで、刑事事件で望んだ結果にできなかったという事態にもなりかねません。

費用負担は非常に大きな魅力ですが、反面デメリットもあるということは念頭に置いておかなくてはなりません。

国選弁護人のメリット

  • 費用は国負担で弁護士に依頼できる
  • 私選弁護人と同じような活動を行ってくれる

繰り返しますが、国選弁護人は国の費用負担で弁護士が選任されます。数十万円の弁護士費用がかからないわけですからかなり大きなメリットです。

さらに、当番弁護士のように活動内容に限定があるわけではなく、私選弁護人と同じような活動を行ってくれます。勾留後に限られますが、被害者との示談や裁判官への準抗告なども必要に応じて行ってくれるのです。

国選弁護人のデメリット

  • 勾留後にしか呼ぶことができない
  • 弁護士は選べない
  • 利用のための条件がある

ただし、国選弁護人の大きなデメリットとして勾留後にしか呼べないということがあります。逮捕後は決まった流れと期限で刑事手続きが進められていきますが、勾留後の弁護士依頼となるとかなり遅い動き出しになってしまいます…。

また、当番弁護士と同じように弁護士を選ぶことはできません。刑事事件の経験が浅い弁護士やあまりやる気がない弁護士にあたってしまう可能性も否めないのです…。

さらに、国選弁護人制度はいちおう弁護士費用を支払えずに弁護士を付けることができない被疑者のための制度です。資産があると判断された場合には、国選弁護人制度が使えずに私選弁護人に依頼せざるを得ないケースが出てくるかもしれません。

【関連記事】
国選弁護人とは|費用やデメリット・私選弁護人とどっちがよいかを徹底解説

刑事事件で失敗しない弁護士の選び方

チェック イメージ

刑事事件で関わってくる弁護士の種類は分かっていただけたかと思います。特に私選弁護人では、依頼者が弁護士を選んで相談・依頼をしていくことになります。

こちらでは、刑事事件において失敗しない弁護士の選び方についてご説明していきます。

刑事事件が得意な弁護士を選ぶ

弁護士といっても、離婚問題や相続問題など活躍の場は数多くあります。刑事事件の依頼をするのであれば刑事事件に力を入れている弁護士を選ぶようにしましょう。

今の時代であればほとんどの弁護士がホームページを開設していますので、過去の実績やメッセージなどを見ることで刑事事件に力を入れているかどうかが分かることでしょう。

インターネット検索で「刑事事件 弁護士」などと検索すれば、刑事事件が得意な弁護士が該当してきますので、そこから選んでいく方法が効率的でオススメです。

【関連記事】
インターネットで刑事事件を扱う弁護士・事務所を検索

さらに同じような事件を得意としている弁護士

さらに言うのであれば、該当している事件の解決実績が多い弁護士に絞り込むとなお良いでしょう。

例えば、「痴漢で逮捕されたのであれば痴漢・性犯罪の解決実績が多い弁護士」などといった形です。性犯罪は再犯率も高いので、再犯防止のための更生施設の案内など、アフターフォローが充実している場合もあります。

ある特定の事件に特化している弁護士がいて、その分野が今関与している事件と一致しているのであれば見逃せないですね。

スピード対応をしてくれる弁護士を選ぶ

刑事事件はスピードが重要になってきます。逮捕後は決められた手順と期限で手続きが進められていきますので、弁護士に依頼しても動きが遅いようであれば、望まぬ結果に繋がってしまうかもしれません。

刑事事件に注力している弁護士であれば、スピードが重要であることは重々承知しているでしょうから問題ないでしょうが、最低でも土日対応の弁護士事務所から選んでいきましょう。

さらに言えば24時間対応ならなお良いですね。実際に弁護士に相談してみても、なかなか連絡が取れなかったり、日程調整が上手くいかないようであれば他の弁護士にすぐ切り替えることも考えておきましょう。

【関連記事】
刑事事件では弁護士への相談も迅速に!24時間対応の弁護士事務所まとめ

弁護士との相性も大事|依頼前には一度相談する

刑事事件の弁護士選びにおいて、弁護士と依頼者(被疑者)の相性の良さは意外と重要なポイントです。

先にご説明した当番弁護士や国選弁護人は、弁護士会から選ばれて来るので相性を把握することはできません。

せっかく弁護士が良いアドバイスをしても、被疑者と反りが合わなくてアドバイスを受け入れなければ上手くいくものも上手くいきません。

一番は依頼前に相談をしてみて、依頼者に親身になって相談を受けてくれたり明確な解決策を提案してくれるかをしっかり判断したいですね。可能であれば実際に面会で直接会ってみることで、弁護士の人となりがさらに分かると思います。

費用が明朗で予算に合った弁護士

後述するように、刑事事件の弁護士費用の相場というものはありますが、実際には弁護士費用の料金形態は事務所によってバラバラです。

「費用が高額な弁護士=優秀な弁護士」とは限りません。

事前に弁護士費用の予算をある程度決めておき、予算に近い金額で収まりそうな弁護士から選んでいきましょう。

弁護士事務所のホームページを見れば大抵は費用が書かれていますし、電話相談などで直接聞けば答えてくれるでしょう。

逆に依頼するまで弁護士費用が全く分からないようであれば、依頼は避けた方が良いかもしれません。

分割払い可能の弁護士も一部あります

また、どうしても弁護士費用が一度には支払えないという場合であれば、分割払いに対応してくれる弁護士事務所も一部あります。

こちらから無理ない程度の要望を伝えてみて、柔軟に対応してくれる弁護士はポイントも高いです。

近場の弁護士から探していく

刑事事件ではスピード対応が重要だとお伝えしましたが、素早い対応を実現するためにもまずは近場の弁護士から探していきましょう。

遠方の弁護士に依頼してしまうと、移動だけで時間がかかってしまいますし、かかった移動費は弁護士費用に加算される可能性が高いです。

著名な弁護士、実力がある弁護士ばかりに注目するのではなく、近場でレスポンスが早い弁護士を選びましょう。

刑事事件で弁護士に相談するタイミングと事前準備

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刑事事件での弁護士を選ぶポイントについてある程度お分かりいただけたかと思います。では、こちらでは実際に弁護士を選んだ後の弁護士に相談するタイミングや相談前の準備についてご説明します。

相談は少しでも早く!

何度かお伝えしているように、刑事事件ではスピードが重要になります。弁護士を探し始めることも少しでも早く行うことをおすすめします。

すでに逮捕されてしまっているのであればなるべくその日のうちに、まだ逮捕されていなくても事件を起こしたのであればすぐに相談しましょう。

弁護士事務所の無料相談を利用すれば、まずは費用も気にせずに弁護士と接点を持つことができますので、気兼ねなく利用してみてください。

【関連記事】
【刑事事件】弁護士に電話で無料相談できる窓口一覧|相談時や弁護士選びのヒント

相談前に状況を整理しておく

いくら無料相談で気軽に相談できるとは言っても、準備なしに電話をかけてしまうと伝えたいことが伝えられずに時間を使ってしまうおそれがあります(無料相談は30分限定など時間制限があるケースが多いです)。

最低限、以下のような事件の内容をまとめたメモを用意して相談することをおすすめします。

《状況整理のポイント》

  • だれが(逮捕された人や相談する人)
  • いつ(逮捕された日など)
  • どこで(被疑者の居場所や事件場所)
  • なにを(事件の状況や被害者)
  • なぜ(犯行の動機や現在の心境・反省具合など)
  • どのように(事件の内容や現在の状況)

事前にしっかり伝えることをまとめておくことで、弁護士からもより良いアドバイスをもらえる可能性を高めることができるでしょう。

ご自身の要望と費用と予算をある程度決めておく

私選弁護人として弁護士に依頼するには弁護士費用がかかってくることになります。

後述するように、弁護士費用のある程度の相場はありますが、具体的には弁護士事務所によって違います。

依頼前の相談の時点で費用についても詳しく聞いておくことをおすすめします。

また、弁護士に依頼することで「どうしてほしいのか?」をある程度明確にしておくことで、必要以上の弁護活動を避けて弁護士費用を抑えることができるかもしれません。

《弁護士への要望の例》

  • 被害者と示談して欲しい
  • 被疑者と接見して欲しい
  • 不起訴を獲得して欲しい
  • 早く身柄解放して欲しい など

刑事事件で弁護士に依頼した時の費用相場

最後に、刑事事件で弁護士に依頼した時の費用相場についてお伝えしていきます。

何度かお伝えしているように、具体的な弁護士費用は事務所によって違いますが、相場としては60~100万円程度はかかると思ってきましょう。

弁護士費用の内訳をまとめると以下のようになります。

内容 費用相場
相談料金 1時間5,000円~10,000円
(初回相談料金無料の弁護士事務所もあり)
接見費用 1回1万円~5万円
着手金 30万円前後
成功報酬 30万円前後

一般的には上記のようになっていますが、例えば、着手金が低い代わりに成功報酬が高かったり、「身柄解放」「不起訴獲得」と事件を解決するごとに成功報酬が加算されたりと事務所によって料金形態も変わってきます。

先ほどもお伝えした通り、どのようなケースで料金がかかり、トータルでいくらくらいになるのかはきちんと依頼前に確認するようにしましょう。

まとめ

今回は、刑事事件での弁護士の選び方についてご説明しました。

まとめると以下のようになります。

  • 刑事事件に力を入れている
  • 対応が早い
  • 相性・人柄が良い
  • 予算と折り合いが付きそう
  • 近くの弁護士

これらのポイントを抑えて弁護士を選んでいってください。刑事事件ではスピードが重要ですから、なるべく早くにまずは相談してみることからおすすめします。

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